女性が強かった時代
平安末期〜鎌倉時代は女性が政治・軍事の世界で活躍した時代でありました。
平安末の待賢門院璋子、美福門院得子、祇園女御。
この女性たちはあくまでほんの一部で、歴史書に名前を残す女性は他にも沢山います。
この時代には、男子だけでなく女子も所領を相続することもできましたし、嫡子として一族を率いる惣領となる事もできました。
そして夫が亡くなれば、一族の代表として所領の管理するのが普通の時代でした。
このように女性たちが所領を相続し、財産を持っていた事も考えれば、男性と同じように力を持つ事ができた事も頷けます。
それを頭に置いておけば、この当時の北条政子が将軍家や北条家の中で断固とした態度、容赦のない処置もそこまで違和感はないのではないでしょうか?
それでも北条政子の突出した振る舞い、行動は突出したものがあります。しかし「悪女」として非難されるものではないと思われます。
このような女性の持つ権力も、幕府法による女性の所領の所有に対する、いろいろな制限が定められることによって、失っていくことになります。