御家人以外の武士達〜本所一円地住人
鎌倉時代はすべての武士が御家人だったかというと、勿論そうではありません。
有名な「御恩」と「奉公」は、将軍(鎌倉殿)と御家人の間の仕組みで、いざというときの軍事動員できる武士は、御家人だけでした。
さらに細かく言えば、御家人達とそれに従う家臣たちが鎌倉幕府の統制できる武士達でした。
ではそれ以外の武士達、非御家人はなんと言われたかというと、「本所一円地住人」と称されていました。
本所とは荘園を実効支配する荘園領主(公家・寺社)のことです。
その荘園領主が治る土地の住人、、、つまり預所(あずかりじょ)といった現地の管理者(荘官)を指します。本所一円地住人とはそういう人々で、彼らも武士でしたが、将軍には従わなくてよかったのです。
幕府は彼らを統制できない代わりに、御家人を厳しく統制することになります。